噛みしめる力が歯を壊している②

口にくわえたロープで電車を引っ張った男性の噛みしめる力は別格ですが、通常でも強く噛みしめると体重の2〜3倍の力が歯に加わると言われています。

60㎏の方でしたら120㎏〜180㎏もの力となります。

そう、体重が増えれば咬合力も増えるのかも知れません(笑)

さて、強大な噛みしめる力も全部の歯で受け止めれば耐えられるかもしれませんが、実はいつもそうとはかぎらないのです…

噛みしめる力が歯を壊している①

この写真、どのような状況だと思いますか?

男性が電車の前に横たわっています。
轢かれてしまう??

いいえ、よく見て下さい、電車から男性の口もとにロープが伸びています。男性はロープの先を口でくわえて、なんと!この電車を引っ張ったというのです!!

びっくりですよね!

しかし、ここで注目したいのは、「ロープの先を口でくわえて」引っ張ったというところです。

ロープの先を口でくわえて、つまり噛みしめて引いたのです!!
一体この男性の噛みしめる力はどれだけのものなのでしょうか? 想像を絶する力です。

かみ合わせ治療の感想③治療してみた実感

”噛み合わせはとても良い感じだ。何より、これまで奥歯であまり噛めていなかったのが噛めるようになった。肉など固いものをこれまでは犬歯付近で噛んでいたようで、奥歯で噛めるようになったことで、より弱い力で噛めるようになった。これまで、どれだけ力いっぱい噛んでいたかと驚いた。これに留まらず、しっかり噛んで食べられるようになったのを日々実感出来ていることに驚いている。”

Nさんは治療を受けたことで、今まで奥歯できちんと噛めていなかった事を実感されたようてす。

真ん中のネジが緩んだはさみは切りにくいものです。でも、それしかなければ何とかコツを探して使うことでしょう。しかしネジを締め、刃をとぎ直せば、いとも簡単に切ることが出来るようになるのと同様です。

"歯ぎしりは、マウスピースでカバーしてるので分からないが、日中の噛み締めでは、歯への偏りある負荷が減っているのではないかと勝手に思っている。"

Nさんはマウスピースを噛み割ってしまうことがあり、何度か作り治しました。潜在的な噛み締め力は強いようです。日中も行っていることに気がつかれたようで、直接歯に加わる力がコントロールされることはとても重要です。

”自分の中では歯ぎしり問題の解決のためにスタートしたこの治療だったが、結果として、理想的な噛み合わせを手に入れる事になり、歯ぎしり音の問題より遥かに重要な食べる時の噛み合わせを良くできたのはとても良かったと感じている。改善というレベルではなく改革してもらったというレベルだ。物がしっかり噛めていないと感られている方は、是非ともチェックしてもらう事をオススメします。小野田先生、ありがとうございました!”

食事がしやすくなるということは食生活の質の向上に繋がります。

40代のNさんにとっても今回のかみ合わせ治療はインパクトのあるターニングポイントとなったようですが、50代、60代、70代…と歳を重ねるごとに、美味しく食べられることは健康と人生の質に繋がっていると切実に実感されるようです。

また、当院のかみ合わせ治療は「予防的かみ合わせ治療」です。今後も定期的なチェックと適切なフォローアップを行うことで、Nさんも歯のトラブルの発生頻度が減って来ることを実感されるようになると思います。引き続きご来院頂けますと幸いです。

かみ合わせ治療の感想②治療の内容

”最初に、噛んだときの圧力を測る。機械を使い噛み方をデータ化し、グラフィカルな説明を受けた。その後は、噛み合わせをチェックし、最適なかみ合わせになる様に削ったり、足したり。”

かみ合わせは歯並びのように見て分かるものではなく、主観的に判断するのは困難です。当院ではかみ合わせ接触検査装置「Tスキャン」を用いてかみ合わせのバランスを視覚化し、患者さんと検査結果を共有しております。検査結果から治療の妥当性をご理解頂いた上でかみ合わせ治療に入ります。

”虫歯でもない歯を噛み合わせのために削るのだ。初めは抵抗があったが、どうせ日中や夜に自分の歯で削ってるのだから、まぁいいかと。歯ぎしりを長年してると、削れてくる歯が変わるのだ。その時に邪魔になる歯を無意識に削ってるらしい。私の場合、前歯も削れだして見た目も悪くなりちょっと嫌だなという状態だった。削るのとは逆に足すということもする。歯の上に透明な歯の代わりとなる山を作っていく感じ。削ったり、足したり、噛み合わせがぴったりになるまで延々調整し続けた。”

歯ぎしりは顎の関節の機能(潤滑性)を妨げるような、上下の歯のかみ合わせの不具合を除こうとする無意識の擦り合わせ行為であるという側面を持っております。

しかし、人体の中で一番堅い組織である歯のエナメル質を自ら適切に擦り合わせることは出来ず、不適切に削れて悪循環に陥ることが殆どです。Nさんもそのような状況でした。

かみ合わせの治療は「削る調整」「足す調整」を並行して行います。削る調整は最少で21ミクロン(0.021㎜)の精度で行います。そのため、時に「延々と」慎重に調整することとなります。

”私の場合、人より少し多かったみたいで4ヶ月 12回で完成した。途中、昔の詰め物がいまいちだったので詰め直しもしてもらった。地道に噛み合わせの調整をして頂き、いったんの完成形となった。私の感覚ではひとつの作品だ。小野田先生の執念というか、ミリ以下の調整を繰り返し繰り返し、自分の歯の上に理想の噛み合わせを作り上げて頂いた作品という感じだ。”

Nさんは口を開けるときに左の顎の関節にクリックがあり、不安定でした。そのため治療が一段落するのにやや時間がかかりました。当院では通常8回から12回の治療で一段落すると説明しております。それより早く落ち着く方もいらっしゃいますし、それ以上かかることもあります。「自分の歯の上に理想のかみ合わせを作り上げて…」というのはまさに的を得た表現だと思います。

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かみ合わせ治療の感想①きっかけ

Nさん(40歳男性)から当院のかみ合わせ治療の感想を頂きました。

まずは治療を受けることになったきっかけから。

’’私は小学生の時から歯ぎしりをしている。社会人になってからはマウスピースをして寝ている。マウスピースを忘れることもあるし、日中も噛み締めているからだろうか、歯は磨耗し、糸切り歯は山が削れ、前歯も削れてきた。解決策もなく、どうしたものかと思っていた。’’

Nさんの場合は奥様からですが、ご家族の方から歯ぎしりがうるさいという指摘を受けて来院される方はいらっしゃいます。殆どの方の歯は長年にわたる歯ぎしりで全体的にすり減っているのが特徴です。

’’両親が小野田先生に診てもらっていたので、歯の違和感があった時に診て頂いた。その時の問題は大したことなかったのだが、噛み合わせの問題を指摘され、長年の課題であった歯ぎしり問題が解決するかもしれないと治療をお願いした。’’

かみ合わせの問題をご本人が自覚していることは少ないです。なぜならかみ合わせの感覚というのは、例えば歯並びの善し悪しと違い、人と比べて分かるものではないからです。

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