噛みしめる力が歯を壊している(知覚過敏編②)

ご推察の通り、噛みしめる力によって歯の神経が病的な状態になります
下の動画をご覧下さい。

歯の神経の出入口は根の先端0.3〜0.5㎜程度の小さな穴にあります。そのため、強いかみしめで根の先が揺すられたり、強く押し込められることが繰り返し行われることによって循環障害が生じ、炎症が引き起こされます。

この炎症が更に根の中の神経に及ぶと

温度変化に対する感受性が変化します。
そして、冷たい物や熱い物を口に含むと

と言うことになります。
神経を取る処置をした、いわゆる失活歯についても温度変化によって凍みる症状が出ることがあります。
これは根の周りのクッションとなる歯根膜にも温度センサーが組み込まれているためで、同様の機序によって炎症が起きる事が原因です。

かみ合わせの治療をして噛みしめによる破壊的な力がコントロールされ、神経の循環障害が改善されれば、凍みる症状は回復します。ただ、対応が遅れて炎症が後戻り出来ない、非可逆的なものとなってしまえば、症状は治まらず、神経を取る処置が必要となります。

いきなり後戻りの出来ない炎症となることはありません。凍みる時は早めにかみ合わせのチェックと調整を行う事をお勧めします。